
Macを買ったけど、設定って自分でできるのかな?
意味はちゃんと分かるのかな?
気をつけるところって、どこなんだろう?
はじめてMacBookを使うとき、そんなふうに不安に思うのは自然なことです。
このお話では、Macをはじめて使う方が、安心して初期設定を進められるように、画面付きでやさしく案内していきます。
設定の手順だけでなく、「なぜその設定をするのか」という意味もあわせて解説しているので、理解しながら進めることができますよ。
- 初期設定の前に、Wi-Fi情報やAppleアカウント(ID)などの準備をしておくとスムーズ
- iPhoneやiPadでAppleアカウントを利用していれば、設定はより簡単になる
- 後から変更が難しい設定は「Macのアカウント名」
- FileVault(ファイルヴォールト)というセキュリティ機能は初めから有効化することをおすすめ

設定の途中で「よくわからない」と思っても、あとから設定したり変更できる項目がほとんどなので、初めての方でも大丈夫!
このお話が、あなたとMacの“最初の一歩”をサポートできれば幸いです🐾
自分で初期設定をする前に準備する5つのこと

Macの初期設定は、流れに沿って進めれば難しくありませんが、事前にいくつか準備をしておくと、設定がスムーズで安心です。
ここでは、初期設定を始める前に確認しておきたいポイントを紹介します。
インターネット環境の準備
初期設定の途中でインターネット接続が必要になります。特にApple IDの確認やソフトウェアの認証に使われます。
インターネットに接続できないと、途中で設定を完了できなくなることがあるため注意しましょう。
おすすめは光回線&Wi-Fiの環境です。
光回線がない場合は、テザリングでも可能ですが、スマートフォンの通信環境が安定している状況で行いましょう。また、スマホの通信量(ギガ)を消費することにも注意が必要です。
- 接続したいSSID(ネットワーク名)の確認をしておく
- 接続に必要な暗号化キー(Wi-Fiパスワード)の確認をしておく
テザリングについてはこちら
電源の準備
Macは出荷時にある程度充電されていますが、初期設定中に途中で電源が切れると、データの保存や設定内容に影響することがあります。
- 電源ケーブルを接続し、充電しながら設定するのがおすすめです
Apple Account(Apple ID)の準備
Apple アカウントは、App Store・iCloud・メッセージなど、多くの機能を使うために必要です。
設定中に入力を求められるため、あらかじめ準備しておきましょう。
- すでにアカウントがある場合:
- iPhoneなどと同じApple アカウントを使用可能です
- パスワードの確認をしておくと安心です(2段階認証の準備も)
- iPhoneなどを手元に用意しておいてください
- アカウントがない場合:
- 初期設定の途中で新しく作成することも可能です
Macアカウントの情報を考えておく
Macでは、Apple アカウントとは別に「Macアカウント(ログイン用アカウント)」を設定します。
- フルネーム(表示名になる)
- アカウント名(ログインやシステム操作に使う)
- パスワード(しっかり覚えられるものを)
※アカウント名は一度設定すると変更が難しいため、事前に考えておくと安心です
フルネームとパスワードは後で変更可能です
データの移行準備
もし旧パソコンからデータを移す予定がある場合、事前に準備しておきましょう。
データ移行を初期設定中に行うかどうかも選べるため、準備の有無で流れが大きく変わります。
また、直接のデータ移行ではなく、クラウド(GoogleドライブやiCloudなど)を利用するのも有効です。
- 以前のMacのデータをTime Machineなどで外付け保存しておくと移行がスムーズです
- Windowsから乗り換える場合は、旧パソコン内のフォルダなどを確認しやすいようにしておきましょう
- iPhoneやiPadのApple アカウント(Apple ID)を新Macで共有する場合、連携機能(連絡先・写真など)が自動で引き継がれます
Mac初期設定のやり方【2025年版】

途中でつまずきやすいポイントや、初心者が戸惑いやすい設定項目の意味もやさしく解説しているので、安心して読み進めてくださいね。
設定は後から変更も可能ですが、一部変更困難な部分もありますので、一緒に確認していきましょう!
このお話の手順は、macOS Sequoia 15.5を搭載したMacBookと、iOS 18.5を搭載したiPhoneを使用して記録したものです。
表示画面や流れは今後のアップデートで多少変更される場合がありますが、基本的な操作や考え方はほぼ共通です。
1.言語と地域を設定
①設定アシスタントの起動

②言語
使用する言語を選択します

③国または地域を選択
現在の生活圏に合わせて選択します

2.Macの設定またはデータを転送
①このMacにデータを転送
ここでは、別のMacやWindows PCまたはiPhone/iPadなどからの、設定データやユーザー情報を引き継ぐかどうかを選ぶことができます。
- 「Mac、Time Machine、または起動ディスクから」
→ 以前のMacを使っていた方や、バックアップから復元したい方向けです。
※この場合は、画面の案内に従って操作を進めてください。Apple公式はこちら - 「Windows PCから」
→ Windowsから乗り換えた方はこちらを選択します。
※転送用アプリ「Windows 移行アシスタント」の使用が必要です。詳細は画面指示に従ってください。Apple公式はこちら - 「iPhoneまたはiPadで設定」
→ これは比較的新しい便利な機能です。iOS 18.4以降を搭載したiPhone、またはiPadOS 18.4以降を搭載したiPadがあるなら、下のリンクから次のお話に飛んでください。 - 「新しいMacとして設定」
→ これから新たにMacを使い始める方、または転送不要の方はこちらを選びましょう。
この後はこの選択肢に沿って、具体的な設定手順を画像付きで紹介していきます。

②文字入力および音声入力の言語
使用する言語が合っているか確認してください

③アクセシビリティ
アクセシビリティ機能では、視覚・聴覚・身体機能などに合わせてMacを調整できます。必要な方はここで設定を、そうでなければ「今はしない」でOKです。あとから「システム設定」から変更できます。

④Wi-Fiネットワークを選択
Wi-Fi以外のネットワークの場合は、左下の「他のネットワークオプション」を選択してください。

3.MacアカウントとAppleアカウントを設定
①データとプライバシー
内容を詳しく知りたい場合は、「詳しい情報」を確認してみましょう。

②Macアカウントを作成
ここでは、Macにログインするためのアカウントを作成します。
作成したアカウントは、Macの使用者名やフォルダ名、ログインパスワードなどに使われる大切な情報です。
- フルネーム
→ ニックネームなど自由に入力できます。ログイン画面や設定で表示される名前です。 - アカウント名
→ フォルダ名として使われるため、半角英数字が推奨です。
※あとから変更しにくいので注意!変更は可能ですが、手順をあやまると不具合を起こします。 - パスワード(確認欄も含む)
→ ログインに使うパスワードです。英数字や記号を組み合わせて推測されにくいものにしましょう。 - ヒント(任意)
→ パスワードを忘れたときの手がかりになるメモを設定できます。空欄でもOKです。
また、下のチェックボックスをオンにしておくと、Appleアカウントを使ってパスワードをリセットできるようになります。(この機能は後のAppleアカウントにサインイン後に有効になります)

③Apple Accountにサインイン1
ここでは、iCloudやApp StoreなどAppleのサービスを使うための「Appleアカウント(Apple ID)」にサインインします。このアカウントにサインインすると、写真・連絡先・カレンダー・メッセージなどが自動で同期され、他のApple製品との連携がスムーズになります。
- すでにiPhoneやiPadで使っているAppleアカウントがある方は、同じメールアドレスまたは電話番号を入力すればOKです。
- Appleアカウントをまだ持っていない場合は、「Apple Accountを新規作成…」から作成できます。
- パスワードを忘れた場合も、画面の案内に沿って再設定できます。
- 「あとで設定」を選んでスキップすることも可能です。ただし、Appleサービスを使う予定がある場合は、このタイミングでサインインしておくのがおすすめです。

④Apple Accountにサインイン2
iPhone等と同じAppleアカウントでサインインすると、そのデバイスに確認コードが届きます。そのコードを入力してください。

⑤iCloud利用規約
利用規約を確認して同意すると、アカウントが設定されます。

⑥iCloudキーチェーン
iCloudキーチェーンは、Safariのパスワードやクレジットカード情報などを、Appleの他のデバイスと安全に同期できる機能です。パスワード入力の手間が減り、ログインや購入がスムーズになるので、Apple製品を複数使っている方には特におすすめです。
情報は暗号化されて保存されるため、Appleを含め誰にも内容は見られません。
- iPhoneやiPadでもキーチェーンを使っている方は、ここで有効にするとすぐに連携できます。
- 「あとで設定」を選べば、初期設定後にいつでもシステム設定からオンにできます。

ワン仔は「1Password」というパスワード管理アプリを使用しているため、iCloudキーチェーンは使用していません。なので「あとで設定」を選択です。

⑦新しいMacとして設定
これで、アカウント類の設定は終わりです。
この時点で変更したい設定があれば、左下の「設定をカスタマイズ」を選択してください。

4.セキュリティ・支払いなどの設定
①Apple Intelligence
Apple Intelligenceは、AppleのAIアシスタント機能です。文章の要約や作成、イメージ画像生成など、AIを活用した機能が使えるようになります。
初期設定の時点では「あとで設定」を選んでOKです。設定しなくてもMacは十分使えます。
もし興味があるなら、アップル公式はこちら

②FileVaultディスク暗号化
FileVault(ファイルヴォールト)は、Macのディスクを自動で暗号化し、電源がオフの状態でも中のデータを安全に守るセキュリティ機能です。
ログインパスワードがないと中身を見られないため、盗難・紛失・譲渡時にも情報漏えいのリスクを減らすことができます。また、将来Macを手放すときの初期化・データ消去を考えると、最初から有効にしておくことをおすすめします。
- FileVaultディスク暗号化を有効にする:有効にすることをおすすめします
- Appleアカウントによるロック解除を許可:パスワードを忘れてもApple アカウントで復旧可能になります。チェックを外すと、Appleアカウントの代わりに復旧キーを作成します。

③Touch ID
Touch IDは、パスワード入力の代わりに指紋認証でMacのロック解除やApple Payの決済ができる便利な機能です。最初の設定時に登録しておくと、日々の操作が快適になります。
指紋はMac内に安全に保存され、他のデバイスには共有されません。

④Apple Pay
Apple Payは、Macにクレジットカードやデビットカードを登録しておくことで、Safariなどの対応サイトで簡単かつ安全にオンライン決済ができる機能です。
Touch IDを使って指一本で認証できるため、カード番号の入力が不要になり、スピーディで安心です。

ワン仔は別の管理アプリ(1Password)を使ってカード情報を管理・自動入力しているため、Apple Payを設定せずにスキップしています。
実際、Macでのオンライン決済も不自由なく使えているので、「あとでセットアップ」という選択肢も安心して選べます。
ちなみにiPhoneでは、交通機関や実店舗での支払いのため、Apple Payを使用していますね。

⑤ようこそMacへ
これで、Macの初期設定はすべて完了です。
電源を入れてからここまでの流れをひと通り終えたことで、Macの基本環境が整いました。ここまで設定できていれば、Safariやメール、App Storeなど、Macの基本機能はすぐに使い始められます。

ただし、初期設定が終わったとはいえ、Macをもっと便利に、使いやすくするための「おすすめ設定」がいくつかあります。次の「iPhoneまたはiPadで設定」は省略して良いので、最後のまとめのお話を読んでみて下さいね。
「iPhoneまたはiPadで設定」とは?

Mac初期設定中の『このMacにデータを転送』の画面に、「iPhoneまたはiPadで設定」という選択肢が表示されることがあります。これは、Apple アカウントで連携されたiPhoneやiPadが近くにある場合に、その情報を使ってMacの設定を自動化できる新しい機能です。
メリット | 解説 |
---|---|
設定の自動引き継ぎ | Apple アカウントで連携された情報(Wi-Fi、Apple Pay、iCloud、パスワードなど)をMacにまとめて転送できる |
初期設定の時短 | 通常の手入力を省略できるため、設定にかかる時間が短くなる |
設定ミスの予防 | 入力ミスや項目の抜け漏れが起きにくく、安心して始められる |
いつもの環境をすぐ使える | iPhoneやiPadで使っていた設定が反映されるため、使い慣れた環境でスタートできる |
初心者・親子にもやさしい | 子どもや家族のMacを親のiPhoneでセットアップできる場合もあり、サポートしやすい |
このお話では、iPhoneやiPadを使った設定方法の流れや注意点、実際にワン仔が試した際の記録も交えて、わかりやすく解説していきます。
利用する条件
「iPhoneまたはiPadで設定」という選択肢がMacに表示されるためには、Macの条件を満たしている必要があります。また、他の条件も満たしていないと設定が完了できません。
事前にチェックしておきましょう。
- macOS Sequoia 15.4以降を搭載したMacで、初期設定中の「このMacにデータを転送」の段階であること
- iOS 18.4以降を搭載したiPhone、またはiPadOS 18.4以降を搭載したiPadが近くにあること
- iPhoneまたはiPadがApple アカウントでサインインされていること
- iPhoneまたはiPadと同じApple アカウントをMacで使うこと
- iPhoneまたはiPadとMacが、共にWi-FiとBluetoothがオンになっていること
- iPhoneまたはiPadのロックを解除できること
手順
①このMacにデータを転送
初期設定でこの段階まできたら、「iPhoneまたはiPadで設定」を選択します。

②Macを素早く簡単に設定
ここでは、近くにあるiPhoneまたはiPadを使ってMacの設定を引き継ぐ準備を行います。
この画面が表示されたら、以下の2ステップで進めてみましょう。
🔹ステップ1:iPhoneまたはiPadをMacに近づけて、ロックを解除する
- ロック解除しないとMacに認識されません(Face ID/Touch ID などで解除してね)
- 認識されると、Macの中央に接続アイコンが表示されます
- Mac側で検出・認識されないときは、先ほどお伝えした必須条件を確認して下さい。
🔹ステップ2:デバイスが検出されたら「続ける」を選択
- このあと、Face ID/Touch IDの認証やセキュリティ確認が入ることもあります

初めて設定を試したとき、ワン仔の環境でもiPhoneがなかなか検出されませんでした。
よく確認してみると、iPhoneが最初からロック解除されたままだったのが原因のようで、一度iPhoneをロックし直して、あらためてロック解除したところ、すぐにMac側で認識されました。
同じようにうまくいかないときは、ロックの再解除を試してみるのもひとつの対処法です。

③デバイス認証と引き継ぎの完了までの流れ
ここからは、iPhoneまたはiPad側でMacの設定情報を引き継ぐ操作になります。
Macの画面に「読み取り用パターン(認証アニメーション)」が表示されたら、iPhoneまたはiPadをMacの上にかざし、表示された円の中にパターンが収まるように位置を合わせましょう。
iPhoneが認識されると、自動的にAppleアカウントやiCloud、設定内容が転送されていきます。

「iPhoneまたはiPadで設定」機能を使えば、Appleアカウントや設定情報をスムーズに引き継ぎながらMacの初期設定が進められます。
今回ご紹介した手順でうまく転送が完了したら、そのまま画面の案内に沿って初期設定を続けましょう。もし途中で迷ったり、詳細を確認したい場合は、前述の「Mac初期設定のやり方【2025年版】」も参考になります。
そして次は、初期設定が終わった後にぜひ確認しておきたい「おすすめ設定」についてご紹介します。
利便性を高めるためにも、もう少し読んでみてくださいね!
まとめ:初期設定後は使いやすいMacにしませんか?
ここまでで、Macの初期設定はすべて完了しました。おつかれさまでした!
Appleアカウントやセキュリティ設定、Touch IDの登録など、はじめての操作がたくさんあったかもしれませんが、これでMacが安心して使える状態に整いました。
このあとは、少しずつMacに慣れていくためにも、「おすすめの設定」を試してみませんか?
文字の入力をもっと快適にしたり、見た目や操作のしやすさを自分好みに整えたり……。
ちょっとずつ設定を試してみることで、Macがあなたにとってもっと使いやすくなりますよ。
こちらのお話では、初心者でも安心して簡単に試せる設定項目を紹介していきます。

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