※お子様は、ふりがなのある部分だけ読んでもらっても大丈夫だよ
子どものスマホ、どうやって管理していますか?
アプリの使用制限、利用時間、位置情報の確認……。親として「守りたい」という気持ちから、ファミリーリンクなどのペアレンタルコントロールを使っている方も多いと思います。
でも、子どもが成長するにつれて、こんな悩みが出てきていませんか?

うまく管理できていない気がする。
親子の関係がぎくしゃくしてきた……
また、お子様もこんな気持ち、あるよね?

友達はもっと自由なのに、なんで自分だけ……?
スマホを自由に使いたいけど、親に言うのがこわい……
こっそり抜け道を探してもいいのかな……
この記事では、親子それぞれの悩みや気持ちに寄り添いながら、以下のポイントをお伝えします。
- 抜け道を使う前に、トラブルのリスクと“自由の責任”について考えてみよう
- スマホの自由は、親子で話し合うことで少しずつ手に入れることができる
- 管理のしすぎは、心のキズとなり心理的虐待につながることも
- 「どうすればいいか分からない」と思ったら、安心して話せる相談場所もあります


このお話が、「子どもの気持ち」と「保護者の思い」をつなぐきっかけになれば嬉しいです。
それでは、一緒に考えていきましょう!
その管理、本当に子どものため?見直したいときに大切なこと

「ペアレンタルコントロール、もう解除しようかな…」って考えたこと、ありませんか?
お子様が成長してきたり、管理が大変に感じたり――そんなとき、「この管理、本当に子どものためになっているのかな?」と、ふと思うことがあるかもしれません。
ファミリーリンクをはじめとする「ペアレンタルコントロール」は、子どもを守るために作られた大切な仕組みです。
でも、厳しすぎる管理が、子どもの心に“抜け道”を探させてしまうこともあるんです。
ペアレンタルコントロールを見直すタイミングと親子の信頼づくり

子供の成長に合わせて、ペアレンタルコントロールの使い方を見直したいな。
自由に使わせて、判断力や責任感を育てたいし。
それに、ずっと管理を続けるのも大変……

それなら、親子で話し合いながら、制限を緩和したり、必要に応じてペアレンタルコントロールを解除するのも一つの方法です。
ただし、解除後もネットで困ったことがあれば相談できるよう、親子の信頼関係を大切にしましょう!
知らないうちに……ペアレンタルコントロールの抜け道と見逃しがちなサイン

管理機能は変えていないのに、最近子供がスマホをよくいじっているのだけど……
子供に聞いても、「前と一緒だよ〜」って言うし……
ちゃんと制限されているのかしら?

完全ではありませんが、ペアレンタルコントロール制限の抜け道はいくつか存在します。
もし、親子で約束したスマホの使い方と違う様子が見られるなら、次のポイントを確認してみてください。詳しくはお伝えできませんが、いくつか紹介します。
✅ 知らないアプリがインストールされていませんか?
✅ 「なんでこのアプリの使用時間が長いんだろう?」と感じることはありませんか?
✅ 子供のデバイスの日時設定は正しく合っていますか?
✅ パスワードを教えてしまったり、簡単に推測できるものになっていませんか?


ここで、重要なお話があります!
もし、お子様が抜け道を使っていたとしたら、なぜそうしたのでしょうか?ただのわがままでしょうか? それとも……何か理由があるのかもしれませんよ。
お子様が意図して行なっていた場合、まずは決して叱らないでください。理由を聞き、大事になる前にしっかり親子で話し合ってみてください。もしかしたら、保護者が思っている以上に、お子様なりの考えがあるかもしれませんよ。
抜け道を利用され続けてトラブルに巻き込まれるよりは、良い結果になります!
親にバレずにアプリを入れたい…その前に知ってほしいこと

もっとスマホを自由に使わせてほしい!
友達はもっといろんなアプリ使ってるし……
ネットで「親にバレずにアプリを入れる方法」とか調べたら、出てきたりするのかな……?

うん、その気持ち、とてもよく分かるよ!
友達との話に入れなかったり、使ってないアプリが話題になると、さびしくなるよね。仲間外れにされるんじゃないかって、不安になることもあるんじゃないかな。
でもね、抜け道を使ってこっそり制限を逃れるのは、本当に危ないことなんだ!ペアレンタルコントロールって、ただ「制限するため」だけのものじゃなくて、もしもの時に保護者が守ってくれるための仕組みでもあるの。
もし保護者の知らないところでトラブルに巻き込まれたら……ちゃんと自分だけで解決できるかな?
- トラブルが起きたとき、自分一人で解決できる?
- ネットで知り合った相手が、もし危ない人だったら……気づける?
- アプリやゲームでお金の問題が起きたとき、どうやって対応する?
- 保護者のサポートなしで、それを全部自分の責任で背負える?


スマホを自由に使うってことは、自分の判断で行動して、自分の責任で対処するってことなんだ。大人と同じ自由を求めるなら、大人と同じだけの責任も必要になってくる。
だから、ただ「制限がイヤだから」じゃなくて、「どうしたら保護者と信頼し合い、ちゃんと話し合って自由を増やしていけるか」を考えてみてほしい。
スマホの自由を話し合うために〜保護者(ほごしゃ)に伝えるコツ〜

そうは言っても、相談するときどんなふうに伝えればいいの?
どうせ「子どもだからダメ!」って言われそうで……こわいな……

うん、その気持ちもすごくわかるよ。
でもね、ただ「自由にして」っておねがいするより、「ちゃんと考えてる」って伝えるだけで、保護者の反応は大きく変わることもあるんだ!
スマホの自由を求めるなら、「ちゃんと考えてる」ってことを伝えるのがコツ!
- 「なぜ解除・緩和してほしいのか」を伝える
→ ただ「使いたい」じゃなくて、どうして必要なのかを言おう!- 例:「部活の連絡がLINEで来ることが増えてきて、通知がすぐ見られないと困るんだ」
「勉強アプリを使いたいけど、インストールができないから不便なんだ」
- 例:「部活の連絡がLINEで来ることが増えてきて、通知がすぐ見られないと困るんだ」
- 使い方のルールを自分から提案する
→ 親は「自由にさせたら使いすぎるんじゃ…」って心配してるの- 例:「夜9時以降は使わないし、食事中も使わないよ」
「SNSは○○だけ使う、他は入れないってルールでどうかな?」
- 例:「夜9時以降は使わないし、食事中も使わないよ」
- 困ったときはちゃんと相談するって伝える
→ 親に「ちゃんと頼ってくれるんだな」と思ってもらえると、安心してもらえるよ- 例:「もし何かあったらちゃんと話すから、試しに一部だけでも解除してみてほしい」
「これからも分からないことがあったら、ちゃんと話すよ」
- 例:「もし何かあったらちゃんと話すから、試しに一部だけでも解除してみてほしい」

抜け道よりも、正面から伝えることのほうが、ずっとカッコいいよ。
だけど、それでも、できない人っているよね?
「ルールを守るのがつらい」
「ガマンしてるのに分かってもらえない」
「親に相談するのを、想像しただけで怖い……」
そんな思いを一人で抱えていないかな?
もし、「私のウチちょっと変かも」「つらいのに言えない……」と思ったら、次のお話で、あなたに知っておいてほしいことをお伝えします。
ペアレンタルコントロールによる児童虐待
GoogleファミリーリンクやAppleファミリー共有などの「ペアレンタルコントロール」と呼ばれる機能は、子どもの安全を守るためにとても便利な仕組みです。
しかし、管理や監視が行きすぎてしまうと、子どもに強いストレスや不安を与えてしまうこともあります。場合によっては、それが「心理的虐待」とみなされる可能性もあるのです。
日本の法律では、児童に著しい心理的外傷を与える言動を行うことを、児童虐待の一つ「心理的虐待」として定義し、禁止しています。 〜「児童虐待の防止等に関する法律」第二条第四項〜

お子様へ……
「これくらい、みんな我慢してるよね…」って、自分に言い聞かせてない?でもね、本当はもう限界かもしれない!保護者に何か言うのが怖いって感じるなら、それは心が必死に助けを求めているサインかもしれないよ。
次は、同じような悩みや、安心して相談できる場所について紹介します。
あなたの心の声を大切にしてね!

保護者へ……
スマホの管理は、お子様を守り笑顔でいて欲しいために必要なものですよね。
でも、お子様が何も言わなくなった・表情が乏しくなったとしたら、それは心が限界に近いサインかもしれません。行きすぎた管理が、子どもの心に負担をかけることもあると知っておいてほしいのです。
次は、心理的虐待につながるケースや、適切な使い方、相談先をご紹介します。
少しでも気になることがあれば、一緒に考えてみてください。
心理的虐待(しんりてきぎゃくたい)につながる「やりすぎたルール」の例
子どもの安全を守ろうとする保護者、「これは私のためなんだ」と我慢しているお子様……
どちらも悪気はなくても、その行動が行きすぎてしまうと、親子の信頼関係さえ壊れてしまうことがあります。
ここでは、「もしかしてこれは心のケガ(心理的虐待)につながるかも?」というやりすぎたルールをご紹介します。

- ずっと見はられている気がする(監視のしすぎ)
- 「どこに行ったの?」「だれといたの?」と何回も聞かれて、疲れてしまう
- スマホで自分の場所がいつも見られていて怖い
- 自分で行動をきめるチャンスがなくなる
- スマホの時間が厳しすぎる
- 勉強に必要なときでも、スマホを使わせてもらえない
- 友だちと話すアプリも、全部使わせてもらえない
- だれとも話せなくなって、ひとりぼっちみたいに感じる
- 怖い言い方でルールを決められる
- 「言うことを聞かないならスマホなし!」と脅される
- アプリを勝手に消されたりしても、自分の気持ちは聞いてもらえない
- なんでも「ダメ!」と言われてしまう
- 恥ずかしい気持ちにさせられる
- SNSのやりとりや検索したことを、人前で注意される
- 「○○見てたでしょ」と言われて、ドキッとしてしまう
- なんでも見られているようで、安心できない
- ルールがころころ変わる
- 保護者の気分で、ルールが厳しくなったり緩くなったりする
- 「昨日はよかったのに、今日はダメ!」と言われて毎日不安
- どうしたらいいのか分からなくなる
親子どちらか、あるいは両方に心当たりがあるなら……それはだれかが悪いのではなく、もしかしたら「ルールの決め方」がズレていたのかもしれません。
ペアレンタルコントロールの適切な使い方
スマホの管理や制限は、「やるべきこと」「守るために必要なこと」と思っていても、気づかないうちに、親子の関係にすき間を作ってしまうこともあります。
でも大丈夫。「子供(自分)を守ること」と「親子で信じ合うこと」のバランスを見直すだけで、もっと自然で安心できる関係がつくれるはずです。
ここでは、ペアレンタルコントロールを適切に使うためのポイントをまとめました。
✅ 年齢に応じた適切な制限
お子様の成長に合わせて、「自由」と「制限」のバランスを見直していきましょう。
✅ 子どもと話し合いながら決める
一方的なルールではなく、「なぜその制限があるのか」をきちんと説明し、お子様の考えにも耳を傾けてください。
✅ プライバシーを尊重する
すべてを監視するのではなく、お子様の自主性を尊重して、そっと見守る姿勢も大切です。
✅ ルールは一貫性を持って
気分で変わるルールはお子様を混乱させてしまいます。理由がある制限なら、親子ともに納得しやすくなります。
「助けて」と言える!相談できる場所まとめ

お子様へ……
「つらい」「もうガマンできない」って思っても、周りの大人に言いづらいことってあるよね。
でも、あなたの味方になってくれる大人はいます。だれかに相談するのはとっても勇気がいるけど、あなたの気持ちはきっと大切にしてもらえるよ。

保護者へ……
子育てに悩んだとき、「こんなことで相談していいのかな」と迷うことがあるかもしれません。
でも、子どもと向き合おうとしている保護者こそ、頼っていい場所があるんです。
ここでは、本当に必要なときに安心して相談できる場所をお話します。
どれも無料で、あなたの名前を言わなくても相談できます。

電話で話すのがこわい時はLINEでも相談できるからね。
お子様だけでなく、保護者も悩みや不安を相談できます。親子の信頼が崩れてしまう前に、話をしてみてください。
まとめ:親子で話し合うことから、スマホの自由がはじまる
スマホの使い方やルールは、子どもの成長や家庭によって、正解がひとつではありません。
でも、お子様の「自由に使いたい気持ち」も、保護者の「守ってあげたい気持ち」も、どちらも本物です!
だからこそ、お互いの思いや不安を言葉にして、話し合いながらルールをつくっていくことが大切なんです。

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